【終了】第25回日本医薬品情報学会総会・学術大会のシンポジウム

第25回日本医薬品情報学会総会・学術大会のシンポジウム「どうする、外国人患者へのリスクコミュニケーション ~外国人対応の実際から、今後の展開を考える~」に当委員会の池浦が登壇させていただきました。

 「くすりのしおり」のくすりの適正協議会の 俵木登美子先生、栗原理先生、2011年には外国語応対ツールを薬剤師会として発刊した石川県薬剤師会の山﨑 敏誉先生医療×やさしい日本語の順天堂大学の武田裕子先生とともに内容の濃いシンポジウムとなりました。また、手話通訳も付きました。

 池浦からは、翻訳アプリの使用上の注意点、アドホック通訳に出会った時に気をつけること、文化や制度の違いを踏まえた相手に響く伝え方のポイントについて紹介させていただきました。言語の壁は翻訳アプリの進化で将来的には越えていけると予測できます。しかし、文化や制度の違い、それを踏まえて共に落としどころを探す作業は、言語ができるだけでは解決しないのです。 

 薬学生から「実社会に出て外国人対応をするにあたり、学生時代に取り組むべきことは?」という質問を頂戴しました。「まずは相手の背景を知り、フラットな感情で受け入れること(受容力を高める)ことが基本で、違う価値観を受容する力、違う価値観を持つもの同士のが納得できるポイントを探す方法、などはある程度訓練が必要と思われます。」とお答しました。

大会の基本コンセプトの一つである「利他を醸成し、人に寄り添い、支えあい、助け合う大切さを共有する」をあらためて心に刻むとともに、私たち委員会の活動もブラッシュアップしていきたいと思います。

本シンポジウムでは伝えきれなかった内容やワークについては、今後、委員会主催の研修会や2023年10月にかながわ国際交流財団と一緒に行う薬剤師向け多文化対応力向上講座でも取り扱っていく予定です。お楽しみに!